2017年9月12日火曜日

女性の健康その2。

前回の続きです。

低出生体重児というのは、2500g未満で生まれた赤ちゃんのことをいいます。

「母子保健の主たる統計」による低出生体重児頻度の推移をグラフでみますと

1951年・・・平均 7.3%

1975年・・・平均 5.1%(1951~2010年までの5年毎の統計で最も少ない)

2010年・・・平均約 9.5%(女児では10.5%以上)

となっています。100万人の赤ちゃんが生まれたら、約10万人は低出生体重児ということになります。最も低かった35年前の倍です。

アメリカやイギリスなどの先進国では低出生体重児に対する取り組みが国家事業で行われており、低出生体重児はどんどん減っています。日本ではまだこういったことに対する取り組みが行われておらず、その部分では後進国と言えるほどだと思います。

個人的には、こどもを産んでから女の人を働かせやすくする環境を整える前に、もっとやることがあるのではないかな~と思います。大切なのは、まず女性が健康であること、そのうえで、元気な赤ちゃんを産むということ。その土台の部分の取り組みをもっとしてほしいと思います。

低出生体重児では、何が問題かというと、発症リスクの高くなる疾患が増えるということです。生活習慣病のリスクが高まるという話はご存知の方も多いかもしれません。

具体的には、高血圧、糖尿病、メタボリック症候群、骨粗鬆症、脂質異常症などが世界的に明らかになってきた疾患の一部です。

小原美紀先生という研究者によりますと、子どもの教育成果の決定要因というのは3つあり

1、家庭内の教育投資(出生後投資)
2、出生時の家庭環境(所得・労働状況)
3、出生児の健康状況(出生前投資

となっています。この中で最も大きな要因が、3の出生前投資だそうです。つまり、妊娠前・妊娠中の栄養状態がその後の子どもの成長に一番関わってくるということです。

そんなこともふまえ、やっぱり、特に若い女性には健康でいてほしい。老若男女みんな健康でいてほしいのですが、どんな人も女性のお腹の中で育って生まれてきます。今の若い女性の健康状態が良くなれば、結果的に全ての人が健康になれるのではないかと、果てなき夢に近いような理想を描いています。

ちょっと、カタイ話になってしまいました^^;
最後まで読んでくださってありがとうございました!


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