2016年10月31日月曜日

お父さん。

明日からもう11月。ハロウィンが終わると一気にクリスマス一色、そして年賀状の販売も始まり、もういよいよ年末ムードです。早いですね一年というのは相変わらず…。

前回のお話の続きです。

栄養の話とはちょっと違いますが、講習の中でとても興味深いアンケートがありました。

一つの世帯で、父親と母親とそれぞれに同じ質問をするというものです。回答している最中を確認できるわけではないので、もしかしたらご夫婦で一緒に書いているかもしれないし、お互いがお互いに見えないところで回答しているか、それは分かりませんが、こんな結果が出ていました。

子育てに「とても関わっている」「関わっている」「どちらでもない」「関わっていない」…とこのような質問をしたとき、とても関わっていると答えた父親は17.5%、同じく母親は78.2%でした。これは、多くのご家庭がそうであると思います。

この関わり度の違いを踏まえて、次の質問はこうです。

子育てを「とても楽しい」「楽しい」「どちらでもない」…と、この質問では、とても楽しいと回答した父親は41.4%にも上り、対して母親の割合は33.5%でした。とはいえ、「楽しい」も含めると父親、母親両方が90%以上の割合になるということも付け加えておきます。

子育ての関わりは母親よりずっと少ない父親は、母親よりも子育てが「とても楽しい」と感じている。

…毎日毎日、朝から晩まで子育てしているわけじゃないから楽しいに決まってるでしょ!と。

この結果には会場の女性たちから笑いが漏れました…(笑)。

そして、こんな質問もありました。

「自分の父親が子育てに積極的に関わっていたか」

イクメンなんていう言葉が使われるようになってずいぶんと経つ気がしますが、今乳幼児を育てている30歳前後の親の世代が子どもの頃、お父さんが積極的に育児に関わっていたというご家庭は少ないのではないでしょうか。

ちなみにこの質問には、とても関わっていたと答えた現・父親は4.7%でした。

30年くらい前はまだ、祖父母との同居も多く、お父さんは外で働き、お母さんは家にいて、おじいちゃんおばあちゃんと一緒に子育てをしていた時代ではないでしょうか。(私が子どものころはそんな感じでした)

小さな女の子が「ママのようなお母さんになりたい」という話はよくあります。お母さんのように赤ちゃんを育てて、おいしいご飯を作って…。けれど「お父さんのように子育てをしたい!」なんて思う今の子育て世代の父親がいるとは思えません(笑)。お父さんのようになりたいと言えば、それは仕事をするお父さんを見て、お父さんと同じ仕事がしたい、という意味合いですから。

これはきっと、15年後くらいから出てくるのかな~。「自分のお父さんのように、お母さんを助けながら子育てを楽しみたい!」とかそんなふうに言う男の子が、今の乳幼児の中にいるのかもしれないですね。

それぞれの家庭のスタイルがあるので、どれがいいとか悪いとかではなく、統計っておもしろいものだなと感じました。10年に1度の調査なので、次の10年後の調査では一体どんなふうになっているのか、それも楽しみにしていたいと思います。



2016年10月30日日曜日

新しい情報。

いつの間にかすっかり風は冷たく秋の空気まっただ中という感じになりました。暑い暑いと口癖のようになっていたのはいつのことだったのか…つい数日前まで半袖でいたような気もするのに。

先日、食品ラベルのお話をしてからもう少し続けたいなと思っていたのですが、また今日も脱線して違う話をさせてください。

私が所属している神奈川県の栄養士会の市民公開講座というものに先日行ってきました。そのときの話をしようと思います。

栄養の分野だけではもちろんなく、スポーツとか医療とか生活に関するあらゆる場面で、あらゆる人たちが「研究」を日々しています。そのおかげで、新しい情報が定期的に更新されて、現在の状況が浮き彫りになり、それをもとに例えば私のような栄養士だったら各対象者にアドバイスだったり、指導だったりをしていくわけです。

私が行った講座は、平成27年度乳幼児栄養調査結果から、子どもの食と栄養を考えるというテーマのものです。

この調査は全国の乳幼児の栄養方法や食事の状況などの実態を把握するために、昭和60年から10年ごとに調査されているものです。授乳や離乳の支援、乳幼児の食生活改善のための基礎資料としても使われます。

調査時期に6歳未満の子どものいる世帯3871人から回答が得られたとなっています。

さまざまな調査結果はありますが、まず言えることは「お母さんは子どもの食について悩みがいっぱい」ということです。

特に不安な時期というのは、出産直後、4~6ヶ月(離乳の開始ころ)、1歳前後(離乳の完了のころ)という結果が出ています。子育て経験のある方なら共感できる結果なのではないかと思いました。

もう少し大きくなると、2~3歳児では遊び食べをするとか、4~5歳児では食べるのに時間がかかるとか、そんな悩みがとても多く、約8割の保護者が子どもの食事について困りごとをかかえているということが分かりました。

乳幼児がいるご家庭でこうした悩みはつきものだと思います。けれど多くの保護者がこうした悩みを抱えているということは、それだけ子どもの食事に関心があり意識が高い証拠なのではないでしょうか。それだけ保護者は、わが子の健やかな成長を強く願っているのだなと思います。

現に「子どもの食事で気をつけていること」という質問には一番多い回答が「栄養バランス」でした。

次いで、一緒に食べること、食事のマナー、楽しく食べること等が続きます。

先生がおっしゃっていたのは、子どもを軸にして、「食事」と「モノ(親や友達など)」の3点が揃うことが大切なんだそうです。いくら栄養バランスのとれた食事を作っても、いつも子どもが一人で食べていたり、逆に一緒に食べていても何かひとつに偏った食品ばかりとっていたり…。そうならないように、悩みは尽きずとも、肩の力を抜いて、食をストレスに感じないようにお母さんたちにはがんばってほしいと思います。

これは私の個人的な意見ですが、お母さんが笑顔でいることって、家族にとって一番健康的なような気がするからです^^

寒くなるこれからの時期、元気に乗り切っていきましょう!

また、このお話の続きもしてきたいと思っております。よろしくお願いいたします。

2016年10月18日火曜日

離乳食。バナナとアレを…!

いまだ、気温のアップダウンが激しい三浦半島です。半袖で過ごす一日。みなさまいかがお過ごしでしょうか。

今日は一応、離乳食のお話なのですが。

一応というのは、離乳食に限らず大人にもすすめたいあるレシピのご紹介だからです。

赤ちゃんを育てるお母さんから「バナナ納豆」なるものの存在を聞きました。

最初その衝撃はすごかったです。ネットで調べると写真も出てくるのですが、納豆が大好きな私でもちょっと…これは。なビジュアルで、今回は作ったものの写真はなんとなく、載せないでおこうと思いました。

読んで字のごとく、バナナと納豆を合わせただけのものです。バナナに納豆をかけるというか。えっ、いや、ないでしょそれは、絶対ない!!と、私も最初は思いました。

しかし

おいしい。

なんだろうこれ。バナナの協調性すごい。

と、なります。いや、なるかもしれません。私はなりました。

もちろん、納豆が好きということを前提にお話しております(笑)。

なんでも納豆とバナナの栄養的側面の相性がとてもいいらしく、お通じの改善にもいいそうです。赤ちゃんのお通じにお悩みのママはぜひお試しを。

私のおすすめはバナナと納豆1対1くらい。月齢に合わせてバナナはつぶしたり刻んだりして、納豆も湯通しすると食べやすいかもしれません。ひき割り納豆も刻む手間が省けるのでおすすめです。バナナと納豆を合わせてからレンジでチンの加熱も大丈夫です。

赤ちゃんに味付けは要りませんが、大人が食べるのであればしょうゆや付属のたれをかけてください。

納豆(大豆)やバナナに限らずほとんどの食材に言えることですが、アレルギーの心配が全くないというわけではないので、初めてあげるときなどは少量ずつ、加熱して、様子をみてあたえてくださいね。

ちなみにこれをトーストに乗せたり、チーズをかけたりはちみつをかける、きなこと混ぜる等ポチっと検索するといろいろなレシピが出てきます。興味のある方は調べてみてくださいね。

2016年10月13日木曜日

食品表示法。ラベルをみましょう。

すっかり、秋の空気に変わってきた今日この頃です。マスクをしないとなんだか心もとないようなそんな季節になってきました。まわりにも風邪をひいている人がちらほら。冬が来るな~というのをひしひしと感じます。昨日まで半袖で外を歩いていたのに…。

みなさんは、食品を選ぶ時何を参考にしていますか?

生鮮食品はほとんどが目利きだと思いますが、加工食品の場合はどうでしょう?

「食品表示法」という法律が施工されて1年以上が経過します。これは消費者が賢く食品選びができるように食品の栄養や、アレルゲン表示をより分かりやすくしたもので、普段なにげなく見ているかもしれません。

新しくなった食品表示法では「加工食品」についての栄養成分表示が義務化されています。ただし移行期間が5年あるのでまだまだ表示の統一には時間がかかりそうです。

多くの人が気にしているであろう「塩分」については、「ナトリウム」表示から「食塩相当量」表示へ順次変えていかなければならないことになっています。

飲み物でもお菓子でも、パッケージのラベルをみると「ナトリウム290mg」なんていう文字が書いてあるのを一度は見たことがあるのではないでしょうか。

しかし、ナトリウム290mgと言われても…。食塩の量とするとどのくらいなのか、一瞬で分かる人はほとんどいないのではないのでしょうか。

その分かりづらい表示を「食塩相当量0.7g」というように統一して確認しやすくしましょうというのが新しくなった食品表示法です。私たち消費者にとっては食品選びがしやすくなります。最新の食事摂取基準では、男性8g未満、女性7g未満の塩分量が1日の目標量とされていますので、こうした基準を知った上で、加工食品を選ぶ際は参考にしてコントロールできるといいですね。

ちょっと手元にある何らかの加工食品のラベルを見てみてください。先ほどもお話したようにまだ移行期間の最中ですので、ナトリウム表示しかしていないものも多くあると思います。

そんなとき。ナトリウム量を塩分量に換算するには
ナトリウム量(mg)×2.54÷1000
という式が用いられます。

なかなか面倒な式です…。

なので、ざっくりと

食塩相当量1g≒ナトリウム400mg

という覚え方も役立つかもしれませんのでこちらも参考までに。

長くなってしまったので、続きはまた次回お話したいと思います。

朝晩は冷えるので、温かくしてよい睡眠をとって元気に過ごしましょう♪

2016年10月7日金曜日

本当の旬のさといも。

秋らしくなってきました。長袖1枚くらいで、暑くもなく寒くもないってなんて快適なのでしょう…。朝晩は少し寒いなと思う時期ですね。寒暖の差で体調を崩さないようお気を付け下さい。

今日は、今が旬のさといものお話。

さといもの粘りの成分のひとつ、ガラクタンは、脳細胞を活性化させ免疫力を高める効果があると言われています。これからの季節、免疫力アップには注目したいところなので、旬でおいしいというのももちろんありますが食卓に登場させてほしい食材のひとつです。

さといもは、芋の中では最も低カロリーなうえ、食物繊維やカリウムも多く含まれますので、お通じ改善にも、高血圧の予防にも効果的と言えます。

さて、さといもはどんな風に食べるのがお好きですか?

煮物が一番ポピュラーでしょうか。さといもだけでも美味しいし、イカと煮るのも私は好きです。あとは豚汁などの汁ものもおいしいですね。

私の個人的な好みの話になってしまうのですが、私はさといもは甘じょっぱい煮物系よりも塩味が好きです!特に好きなのが、コロッケです。

さといもを茹でるもしくはレンジでチン。つぶして塩こしょうをして、細かく切ったハムを混ぜる。余力があればみじんぎりのたまねぎも少し入れる。それをピンポン玉くらいに丸めて衣をつけて揚げます。

粉、卵、パン粉という流れも面倒なので、もう、小麦粉に水を入れて即席バッター液にして、その中をころころとコロッケを泳がせたらパン粉へイン。さといも自体が粘り気があるため、わりと衣がつきやすいです。

それを揚げたら出来上がり。とても簡単です。パン粉のサックサクの感じと、中のねっとり感がたまりません!!うちでは煮物より断然コロッケが人気となっています。食材も少ないし、さといも料理のレパートリーに困ったら試してみてくださいね。

2016年10月4日火曜日

イベント的、旬なかぼちゃ。

この一カ月くらい、毎日めまぐるしく気候が変わっている気がします。何を着ようか迷うくらい寒い日もあったかと思えば、日焼け止めに水分補給に、熱中症になりそうなくらい暑い日があって。除湿して部屋中ベタベタしたかと思えば、次の日にはマスクしたいくらいカラッカラに空気が乾燥していたり。

暑くても寒くてもいいから、とりあえず安定した天気を望みます…。

とそんなことを思う30度超えの10月です。どこもかしこも「ハロウィン」カラー。すっかり根付いたイベントのようです。そんなことにかこつけてかぼちゃのレシピをひとつ。

かぼちゃの栄養価は野菜の中でもトップクラス。種類も豊富で、日本産も輸入産も慣れ親しまれ、通年おいしくいただけるのもありがたいことです。

煮ても揚げても、甘くしてもしょっぱくしても、つぶしてもおいしい。いろいろなお料理に応用がきくのもうれしいですね。

今日は簡単な朝ごはんやおやつにおすすめのスコーンです。


粉もふるわないし、思いたったらすぐに作れます!

材料(小さいサイズ6個分)
・かぼちゃ・・・・60g
・小麦粉・・・・・120g
・ベーキングパウダー・・・小さじ1
・砂糖・・・・・大さじ1強
・バター・・・・15g
・プレーンヨーグルト・・・大さじ1
・牛乳・・・・大さじ2くらい

かぼちゃを適当な大きさに切ってレンジで(500W)3~4分加熱し、フォークなどでつぶしておきます。かぼちゃは皮に栄養がたくさんあるので、できれば皮はむかずに使ってください。
ボウルに、小麦粉、ベーキングパウダー、砂糖を入れたら、バターを手でつぶしながら粉とまぜていきます。手ですり合わせるように混ぜましょう。
バターがなじんでくると、ポロポロの状態になってきます。粗熱をとってつぶしたかぼちゃ、ヨーグルト、牛乳も加えて練り過ぎないように混ぜて行きます。

かぼちゃの水分量によって牛乳の量を加減してください。だいたいまとまったら丸めてまな板の上において手のひらでつぶします。2センチくらいの厚さにしたら、放射線状に6等分します。ホールのケーキを切るような感じです。

クッキングシートに乗せ、200度のオーブンで20分ほど焼きます。

ヨーグルトとはちみつをつけたり、メープルシロップやホイップクリームなどお好みのトッピングで召し上がってください。

今日は放射線状に切ったものと、型で抜いてフォークで穴をあけたものと二種類作りましたが、いずれもめん棒などは使わずに手でつぶすだけ。そんなに場所もとらないので気軽に作れると思います。余ったものは冷凍もできます。食べる時にトースターで焼くとカリッとしておいしいですよ。

かぼちゃにはカロテンやビタミンCや鉄分などいろいろな栄養素が含まれますが、これから風邪や感染症が気になる季節にはカロテンやビタミンの摂取は欠かせません。ぜひとも意識をして食べていただきたい野菜のひとつです。

そして、こうした主食に野菜を混ぜ込む方法はお子様のおやつにはもってこいだと思います。写真のものは、小麦粉の一部を全粒粉にしてあります。ご家庭で中身をアレンジできるのも手作りならでは。ぜひ作ってみてください♪