2017年4月26日水曜日

ビタミンA。

いつの間にか紫外線を気にする季節になっていました。晴れの日の日差しはけっこうな強さです。長袖1枚くらいで、冷暖房も要らず、汗もかかず、とても快適な季節ですね。けれど朝晩は冷え込んだりするので、みなさま体調にはくれぐれもお気を付け下さい。

今日はビタミンのお話を少し。

ビタミン、とひとくちに言ってもその種類はさまざま。おなじみのビタミンCから、ビタミンA、D、E、K、ビタミンと前につかなくてもナイアシン、葉酸などもビタミンです。

妊娠中は自分の食べるものが赤ちゃんの栄養になると思うと、今まであまり気にかけず食べていたものでさえ気になったりしてしまいます。

何度もお伝えしていることですが、妊娠中に口にしてはいけないものはほとんどありません。アルコールや喫煙などは論外として。抵抗力が弱っているので生ものの摂取に気をつけたり、以前にお話をしたリステリア菌(加熱していない生ハムやスモークサーモンなど)に気をつけたりといったことはありますが、絶対に食べてはいけないわけではありません。

また、近頃は「レバー」の摂取にも注意を促しています。昔は鉄分の摂取にはレバー!だったと思いますが。妊婦さんの多くが貧血の症状に悩んでいるのも事実です。

けれど、レバー(特に鶏レバー)にはビタミンA(レチノール)がとても多く含まれていて、これのとりすぎは良くないということです。

良くないというと誤解を招いてしまうのですが、そもそも、ビタミンAというのは「脂溶性」です。にんじんやコマツナなどのビタミンA(βカロテン)は油を使って調理すると吸収がいいというのを聞いたことがあるかたもいるかもしれません。脂に溶けるビタミンは体内で吸収されとどまるので、大量に、毎日のように食べ続けた場合に過剰症になることがあります。

ビタミンCなどの「水溶性」のものは、尿などと一緒にどんどん体外に排出されてしまうので逆にコツコツと毎日摂る必要があります。

鶏のレバーには例えば焼きとりの串の一切れくらい(10g)で1日の推奨量を軽く上回ってしまいます。1串食べたら、耐容上限量(これ以上は食べないほうがいいですよという量)も簡単に上回ってしまいます。

ビタミンAは、厚生労働省によると妊娠中期、後期で多少の付加量はついていますが、日常生活で不足することはほとんどないとされています。

また、食品成分表によりますと、妊娠の可能性のある女子や妊婦は注意が必要と書かれていますが、これはレバーなどの「動物性」のビタミンAのことで、にんじんやコマツナなど植物性のビタミンは積極的に摂って問題ありません。

気にされる方はレバーやうなぎの肝などの摂取は控え、鉄分は野菜や乾物などからとるように心がけてくださいね。

2017年4月23日日曜日

乳幼児のハチミツのこと。

先日、生後6カ月の乳児にはちみつ入りのジュースを与えたことで、乳児ボツリヌス症を発症、全国初の死亡例となってしまったニュースがありました。

これを受け、厚生労働省や消費庁でも改めて警告を出したそうです。

1歳未満の乳児にハチミツを与えると、乳児ボツリヌス症にかかることがあること、加熱しても本症を防ぐことはできないので、ハチミツ入りの飲料やお菓子も与えないことなどが書かれています。

ハチミツに含まれるボツリヌス菌はごく微量で、大人が食べても何でもありませんが、まだ腸内環境の整わない乳児が食べると乳児ボツリヌス症を発症してしまうことがあります。

無理に早いうちから食べさせる必要は全くありません。ハチミツは「生もの」という意識があまりないかもしれませんが、加熱処理をしていない「生もの」です。(とはいえ、繰り返しになりますが加熱をしてもハチミツを与えてはいけないのが、生卵や生魚とは違ったところです)

パッケージのラベルにも、1歳未満の乳児には与えないように書いてあります。

自分では常識と思っていても、例えば祖父母世代にはあまり知られていなかったり、ママは分かっていてもパパは分からなかったりといったことがあるかもしれません。

赤ちゃんに関わる人がこうした事実を周知できるようにみんなで知識を共有できるといいですね。

月齢にあった離乳食をゆっくり進めていきましょう!

2017年4月17日月曜日

旬の食材をいただきましょう。

今が旬の食材。たけのこや新たまねぎや、グリーンピース…スーパーに行くとおいしそうな旬のお野菜がたくさん並んでいます。

なぜ、旬の食材をおすすめするのか、それにはたくさん理由があります。

まず何といっても旬の食材は、美味しい。一番おいしいときに収穫しているので栄養価も高くて美味しいというのが大前提にあります。

そして、安い!ハウス栽培だったり、どこか遠方から輸送してきたりといった手間がかからない旬の食材は無駄なコストがかかっていないため、手ごろな価格で手に入ることが多いです。

それから、美味しいにもつながるのですが、旬の食材は不思議とそのとき体が欲している、その季節に体が必要なものを与えてくれるということが挙げられます。

冬なら体を温める根菜類、夏なら体の熱をとるきゅうりやトマトといったように。今の季節はうどやたらのめなどの山菜類も旬です。これらも春に体が動き出す目覚めの食材で、今最も美味しいと感じられる野菜のひとつです。

最後の理由として、「四季を感じられる」という点があります。

おいしかったり、栄養価が高いのはもちろん、四季を通して様々な野菜や魚などが旬を迎える日本で、その季節ごとの食材を食べると四季を感じ、豊かな気持ちになれます。食事を通して、今なら生の筍はやっぱりおいしいねとか、もうすぐいちごの季節も終わりだねとか、そういった会話が生まれ季節を感じるのはとても大切で重要なことのように思います。

季節問わず何でも手に入る時代ですが、旬の食材は使わないのはもったいない!下処理などに手間がかかるものもありますが、できる範囲で、今の季節しか味わえない食材を楽しんでいただきたいなと思います♪

2017年4月12日水曜日

こんな食中毒もあります。

桜が満開のころの冷え込み…。何を着ればいいのか悩ましい今日この頃です。

そうは言ってももう4月も半ばに差し掛かり、食中毒の話題が耳に入ってきたので今日はそんなお話を。

中でも今回取り上げるのは「ウェルシュ菌」という細菌性食中毒についてです。

どんなもので食中毒になるのかというと、代表的なものがカレーやシチューなどの煮込み料理です。

肉や魚など自然界に多いウェルシュ菌。これが体内に大量に取り込まれると食中毒となる場合があります。大きな特徴は「耐熱芽胞菌」ということ。耐熱、ということで熱に強い。なので、煮込み料理などで多く見られるというわけです。芽胞というのは殻のような状態を言います。一度できると通常の加熱では死滅しません。

カレーなどを作るときを想像してみてください。お鍋にカレーが出来上がり、混ぜながらぐつぐつ煮ますね。そのとき、空気に触れない鍋の真ん中や底のほうが、ウェルシュ菌の格好のすみかとなります。

火を止めてからも高い温度で酸素のない状態で保ち続けられる内部で、ウェルシュ菌は生き延びで、口に入ることになります。

どんな状態が危ないかというと、いわゆる「前日調理の常温放置」です。それも、家庭よりも給食施設などでの大量調理の場合。鍋が大きい分、空気に触れる面積が少なくなってしまうためです(あまり、平たい鍋でカレーやシチューは作りません、寸胴鍋のような深めのものが多いので)。

過去のデータを見てみると、ウェルシュ菌の食中毒は件数に対して患者数がとても多いです。仕出し屋や飲食店での発生が目立ちます。

ご家庭ではカレーやシチューを作ってそのまま置いておく、というのは当たり前のように行われていると思います。それで必ず食中毒が起きていたら、日本中毎日食中毒になってしまいますが(笑)。備えあれば憂いなしということで予防方法としては、調理中はよくかき混ぜ、なべ底にも空気を送ること。できれば調理後は早めに食べきる。保存する場合は、小分けにしたり、できるだけ速やかに粗熱を取って冷蔵庫で保存すること!たとえば、厚みのない容器などに移し替え、保冷剤などのうえで混ぜたりするとより速く冷めます。


なんとなく、食中毒というと、加熱が不十分だったり、生のもので起こりやすいというイメージがあります。もちろん、そのような食中毒もたくさんあります。しかし、調理済みの食品でも食中毒はあるのだということを頭の片隅に入れておいていただけたらと思い、こんなお話をさせていただきました。

安全でおいしい食事を、毎日楽しみましょう!

2017年4月7日金曜日

炒り大豆を甘く。

雨が降るとちょっと肌寒くて、やっぱり着るものに悩み風邪をひきそうになったりする桜の季節。今週末からお天気もやや下り坂なのか、お花見のご予定はみなさまいかがでしょうか…

さて、今日は以前にご紹介したこちらの記事気分は豆まき。にてご紹介した炒り大豆のお話の続きを少し…

かなりの頻度で乾燥大豆を戻しては焼いて…をしている私ですが、そのまま食べるのでは飽き足らず、アレンジを楽しむようになりました。

基本は、砂糖と水です。

プリンを作る時などに、カラメルソースを作るイメージで、大さじ5杯~7杯くらいの砂糖に、大さじ1杯くらいの水を入れて火にかけます。

ぶくぶくしてきたら、炒り大豆をカップ1弱ざざっと投入。箸でぐるぐるかきまぜながら、白っぽい結晶になるまでかきまぜます。そのあと、きなこの海に落とすとこんな感じになります。


これはとても美味しいのですが、難点がひとつあって、食べる時絶対にきなこがファサーーっとそこらじゅうにばらまかれてしまうことです。

そんなわけで、きなこをつけないでキャラメルポップコーンを作るみたいにやってみたらどうだろうと思い、やってみました。

キャラメル味は正義です。いつだったか、生キャラメルが一世風靡をしたように、キャラメル味というのはかなり幅広い世代に受け入れられるフレーバーだと思います。

先ほどと同じように砂糖と水を鍋に入れて火にかけ、今度はうっすら砂糖が茶色く色ずくまで我慢して、そこから炒り大豆を投入。そしてぐるぐるやっている間に少しずつカラメル化が進み、よしここだ!!というときに火を止めて、バターをほんのひとかけら(3gくらい)入れて混ぜます。そして、クッキングシートなどの上で冷ましてカリカリにします。

写真を撮ったら、どうも納豆にしか見えないのですが…


なんでこんな納豆化してしまったかわからないのですが、味は全く納豆ではなく、キャラメル味。こちらも食べだしたら止まらない感じです。

でも結局ノーマル炒り大豆が落ち着くような気もして、ポリポリ食べています。

大豆自体が主張しすぎないので、いろいろなアレンジが楽しめそうです。明日のおやつにいかがでしょうか。ぜひお試しください。

2017年4月6日木曜日

ストレス対策。

いよいよ新年度がスタートしました。分厚いコートも本格的に役割を全うし、桜の花もきれいに咲いてきました。とってもいい季節です(花粉さえなければ…)。

暖かくて、からだも軽やかになる季節ではありますが、新しい生活が始まって疲れたり体調を崩しやすいころでもあります。

風邪にせよ、花粉症にせよ、ストレス予防にせよ、「栄養バランスの良い食事」にかなう食生活はありません。基本を大切に、日々の体調を整えていってほしいと思います。

特にこんな季節なので「ストレス」には敏感になる人も多いのではないでしょうか。

そもそもストレスを感じるというのは、心身に加わる各種の刺激(ストレッサー)から身を守ろうとして生じるもの。適度な刺激は、達成感や意欲につながりますが強すぎるとイライラなどの身体的、精神的な不調につながってしまいます。

食事の内容で言うと、カルシウムやビタミンB群(魚介、肉、豆)など、不足に気をつけたい成分もありますが、何より大切なのは食事をゆったり楽しんだり、時には外食などで気分転換したりといった環境にあります。

できるだけ規則正しく食事をとり、休息時間を確保してメリハリをつけた生活を心がけたいものですが、なかなかそんなふうにはいかないよという方も多いと思います。けれど、ストレスの多い人は、食生活も乱れがちで、それがさらにストレスの増加に拍車をかけたりもします。ほんの一瞬、立ち止まってみてもいいのかなと思います。また、ストレスを感じないという人に限って強いストレッサーにさらされていたりもします。

忙しい毎日、自分のからだをいたわることも忘れずにしてください。