9月も中旬にさしかかり、街中ではブーツの人もいれば、サンダルの人もいる…季節の変わり目ですね。気温も、今年はうだるような暑さがいつ来るかいつ来るかと思いながら、どこかへ行ってしまったような、そんな感じがします。
前回に引き続き、これからしばらく女性の健康について、女性が妊娠・出産をして子育てをしていく中での栄養のお話をしていきたいと思います。
女性が健康でいるということが、どれほど大切なことか、常々感じてはいたことですが、先日ある健康フォーラムに参加し、そこで様々な分野で活躍される先生方のお話を聞いて改めてそのことを発信してゆく必要性を感じました。
若い女性の「やせ(BMI18.5以下)」についてもここでお話をしたことがあります。
世界中でも、女性のやせに対する危惧はあり、近年はさまざまな取り組みをしています。有名なところでは、BMI18以下のモデルをファッションショーに起用してはならないという法案が可決されたフランス、雑誌「VOGUE]の宣言。こういったやせすぎモデルに対する規制はスペイン、ミラノ、イスラエルの法案にもあります。また、ミス・アメリカのBMI値は1986年には17くらいでしたが、1998年には20ほどになっています。
そんな中、日本で20代女性の摂取エネルギーは減っていて、必要量より400kcalほど少ないのが現状です。最近、下降が止まった傾向もありますが、それでも20代の女性の4~5人に1人は「やせ」といった現状は変わりません。
特に、急なやせ(ダイエット)は危険です。
なぜなら、脂肪組織は女性にとって大切な、卵巣機能を動かす内分泌臓器であるからです。卵巣機能の低下は低エストロゲン血症となり、更年期障害と同じ症状が出ます。月経不順から始まり、ひどくなると長期に渡り月経が来なくなる重度の無月経となり、回復が難しくなる場合もあります。
やせの増加に伴い、低出生体重児の頻度も高くなっています。このことを、次回もう少し詳しくお話していこうと思っています。
女性の体が健康であるということは、前回もお話しましたが、次世代につながる命も健康であるということ。そういうことを、一人でも多くの方に感じていただけたら、うれしいです。
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