2018年5月10日木曜日

プレコンセプションケア。

記録的に暑い日だったり、寒い日だったりが代わる代わるやってきて、なんだかどうしてよいのかわからない日々ではありませんか。体の調子を保つのに精いっぱいな気がする今日この頃ですが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

先日の生命のサイクルの続きです。

低出生体重児が発症リスクの高くなる疾患がいくつかあるというお話をしたのですが、ここをもう少し掘り下げると、こんなことも危惧されているようです。

それは、初経・閉経年齢との関連性です。

小さく生まれて大きく育った場合に、初経年齢が早くなる傾向があり、その後の閉経年齢も早期化するそうです。閉経後は、ご存知の方も多いようにエストロゲンが減少し、骨粗しょう症や脂質異常症(LDLコレステロールや中性脂肪が多くなりすぎたりする状態)などの発症リスクが高まります。つまり閉経年齢の早期化イコール、熟年期早期からの健康リスクが高くなるということです。

こうした低出生体重児を減らすために、妊娠前からの若い女性の栄養状態を良好に保つことがとても重要であるということは言うまでもありません。

そこで出てくるのがタイトルのことば「プレコンセプションケア」です。

これは、世界保健機関(WHO)が提唱している言葉です。若い世代の男女がより健康になることで、より健全な妊娠・出産のチャンスを増やし次世代の子どもたちをより健康にすることを指します。

もともとは、発展途上国での普及を考えるものでしたが、日本の若い女性のやせ問題にも置き換えることができます。

資料によると、東京丸の内周辺で働く女性の調査で、1日の摂取エネルギーが少なく、全体の2~3割がBMI18.5未満のやせ。しかし体脂肪率は高め、つまり筋肉量は少ない不健康なからだの女性が多かったそうです。

正しい知識を身に付けて、単にやせ細ったからだではない健康なからだの若い女性(男性もですが)を増やすために、どんな取り組みができるのか真剣に考えなくてはならない時なのではないかと思います。

(参照:日本栄養士会雑誌4月号)


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