2018年4月5日木曜日

生命のサイクル。

新年度がはじまり、もうすぐ一週間が経とうとしています。みなさんはどんな4月をお迎えですか。相変わらず気温が安定せず寒暖差が激しい日々なので、体調管理には十分にお気を付けくださいね。

今日は、日本の母子保健の向上についてちょっと考えてみようと思います。言い方がカタいですが、妊娠(胎児)期から新生児、乳幼児期、学童、思春期そして成人という次世代につなぐループ構造の中のお話です。

何度かお話をしてきましたが、日本では今「低出生体重児」の増加が問題となっています。日本で、2500g以下で生まれた低出生体重児は、この10年、9.6%と極めて高い割合が続いています。発展途上国では20%を超える国もありますが、先進国でこの数字は異常といえるそうです。

低出生体重児で生まれると、将来発症リスクの高くなる疾患がいくつかあることが明らかになっています。つまり、これから将来的にそういった疾患が増えるということが言えます。

この要因として考えられるものには、妊娠前のやせ・低栄養の他に、妊娠中の体重増加が著しく少ないことや、妊娠中の栄養不足、精神的ストレス、環境化学物質などさまざまなものがあげられます。

20代、30代の女性のやせの頻度が増加していることと、この低出生体重児の高水準が深くかかわっているということは想像に容易いのではないかと思います。

やせ願望も大きな背景にあると思いますが、それに加え、昨今の社会背景から、朝食をとる時間が無くなったり、勤務時間が長くて十分な食事がとれない女性が増えてきたということも大きいのではないでしょうか。

人の命はいきなりできるものではありません。命が芽生えて育つ環境は、命が芽生える前から整えていく必要があります。妊娠前からの栄養状態、産前産後の栄養の重要性をもっともっと多くの方々に知っていただきたいと思っています。いつまでも続くこのループがよりよいものになっていくために、少しずつではありますが日々の暮らしで役立てるような情報を公開していきたいと思います。

この問題についても引き続き、お話できればいいなと思っています。

4月、新しい気持ちでまた毎日を笑顔で元気に過ごしていきたいですね♪

0 件のコメント:

コメントを投稿