今日は、小さい子供の味覚のお話を少し。
と、その前に。
大人の嗜好が人それぞれというのはみなさんよくご理解していると思います。酸っぱいのが好きな人がいれば、嫌いな人もいる。辛い、苦いを好む人。味が濃いとか薄いとか、食感もいろいろあって、千差万別。
それなのに、子供の食事となると、あれも食べない、これも食べない…と尽きない悩み^^;
離乳食が始まり、我が子が食べ物を口にするようになるとたぶん、ほとんど誰もが経験する悩みではないでしょうか。もちろん、私もありました。ここにも書いたことがあるのですが、離乳食のレシピブックをみて「あかちゃんに大人気」とかそんなフレーズに乗せられて作ったおかずを全く食べない我が子。一生懸命目先の変わったものを食べさせてみようと思って作ったものに限って、食べない…。
今になって分かったのは、お母さんの必死な姿というのは、あかちゃんの食卓に一番邪魔なものだったんだということです(笑)。
ついつい自分が頑張って作ると、どうにかして食べてほしい!そんな気持ちが先走ってしまい食べさせることだけに目が行ってしまい、食べる側の気持ちなど考えていなった…。
とまあ、客観的に見られるのは今だからであって、その時にそんなこと考えている余裕などありませんでしたので、一生懸命がんばる姿は、それはそれで素晴らしいものだと思っています。
ちょっと前置きが長くなってしまいましたが、小児期の嗜好の発達にはざっくりとこんな段階があります。
○1~2歳
基本的な味覚能力の影響。まだ摂食機能が未熟なときなので、噛んで食べにくいものは好んで食べません(ペラペラした生野菜とか、口の中でまとまらないブロッコリーとか、唾液を吸うものなどなど)。
匂いの強いニラとかシイタケ、苦味のあるピーマンなどをこの時期すんなりと受け入れる子のほうが珍しいということです。調理法などを工夫して食べさせてみるのは良いことですが、あまりにひとつの食材にこだわり、それを一生懸命食べさせようとするよりも、食べられる食材を上手に利用して、変化をつけながら少しずつ種類を増やしていけたらいいと思います。
○3~5歳
学習による発達展開期。脳の発達により、好奇心や競争心が生まれる。また積極性や消極性などの性格にもよる受け入れ態勢の変化。口腔も発達して大人の真似をしたり、友達が食べているからといった理由でいろいろなものに挑戦できる年齢です。
このころになると、「食事の場面」がとても重要になっています。安心できる環境のもとで、大人が作った食べ物を、大人と一緒に味わいながら楽しく食べる。甘いね、固いねなどと声掛けをしながら味わうことで味覚や食感が発達します。
少し長くなってしまったので、また次回このお話の続きをしたいと思います。読んでくださってありがとうございました。
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